こんにちは!FilmDogです!!
今回紹介する作品は、「コラテラル」
ジェイミー・フォックスが演じるタクシードライバーが
トム・クルーズが演じる殺し屋を載せてしまう物語です。
トム・クルーズが初めて悪役を演じた作品ですが、
彼とジェイミー・フォックスの迫真の演技が素晴らしくおすすめの作品です。
概要
予告動画
あらすじ
マックスは夜のロサンゼルスでタクシードライバーとして12年働いている。
性格は真面目で、車内は清潔に保ち、自分よりも乗客の利益を優先するような男である。
彼には夢がある。いつか、リムジンサービスの会社を立ち上げ、いつまでも乗っていた送迎車を目指すことである。
その日も、客として乗車した検事局に勤めるアニーと目的地に着くまでの時間で賭けをした。
賭けは、長年の経験で渋滞を回避したマックスが勝ちに終わり、
アニーから親切にしてくれたお礼に「困った時は連絡を」と名刺をもらう。
その後すぐに、スーツを着たビジネスマン風の男が乗ってきた。
彼はヴィンセントと名乗り、目的地までの時間をピタリと当てたマックスに、
「自分は不動産業をやっていて、一晩で5箇所を巡って契約をとるから、タクシーを貸し切り運転を任せたい」と言ってきた。
マックスは規定違反になるからと断っていたが報酬の700ドルとヴィンセントの強引さに負け、引き受けてしまう。
1箇所目の契約をとりに行くといったヴィンセントの指示で建物の裏にタクシーを停めたマックスだったが、突如、タクシーの上に人が落ちてくるのであった。
戸惑うマックスに対し、銃口を向けるヴィンセント。
ヴィンセントの正体は殺し屋で、マックスはその仕事に巻き込まれていくのであった。
こんな人にオススメ
・演技力が高い作品が観たい!
・夜に観る映画を探している!
・映画の考察が大好き!
映画情報
キャスト
トム・クルーズ
ジェイミー・フォックス
ジェイダ・ピンケット=スミス
監督
マイケル・マン
制作年 :2004年
制作国 :アメリカ
配給 :パラマウント映画
時間 :120分
ジャンル:スリラー、犯罪
考察(※ネタバレを含みます!)
ヴィンセントは本当に冷血?

ヴィンセントは基本的には冷血な殺し屋として描かれています。
ヴィンセントのカバンを奪おうとしたチンピラ2人を容赦なく射殺し、
マックスを保護しようとした刑事も見つけ次第、躊躇なく射殺しました。
しかし、マックスとの会話や行動を見ていると、
「元々普通の人なのかもしれない」と考えられる言動をいくつもしています。
マックスに対し、「60億人もいるのだから、1人や2人死んだところで何の変化もない」
と語る一方で、大都市にいる人は全て他人で、「地下鉄で男が死んでいても誰も気づかない」と憤慨しています。
マックスを母親のお見舞いに行かせた時に、どれだけマックスが拒否をしても
「見舞いに花束は必要だ」と無理やり持って行かせていました。
マックスが花を買ってきたと思った母親が、「花なんかにお金を使うな」と言い
微妙な表情をしているヴィンセントは私が好きなシーンの一つです 笑
また、ヴィンセントはアニーについても
「人生は短い。明日の朝生きていたら電話しろ。」と
マックスの恋愛事情についても助言しています。
この他にも何度か「意外と普通の人間なのでは?」と思わせるシーンがあります。
ひょっとしたら、ヴィンセントは案外普通の人なのかもしれません。
ヴィンセントとマックスの比較

最初にアニーを乗せていた時の言動からもわかるように
マックスは「まじめないい人」です。
車も常に清潔に保っているし、乗客によりいい道を提案するし、
他人であっても人の死を嫌っています。
しかし、12年間も自分の夢を追いながら、
あまり準備が進んでいないことなどから、
「今は時期が悪い」「明日から本気出す」タイプなのだと感じれれます。
一方、ヴィンセントは次々と仕事をこなし、行動し問題を解決していく性格です。
そのためには、カバンを奪おうとしたチンピラ2人や、
邪魔になる護衛を躊躇することなく射殺する冷血さを持っています。
一見、対照的な2人に見えますが、
物語が進むにつれて、2人は似た者同士のように感じました。
ヴィンセントはタクシーの中でマックスとよく話します。
「冷血な殺し屋はそんなに話さないだろ」と思いましたが、
ヴィンセントは、自分が殺し屋だということを隠さずに
心置きなく会話ができる人を普段から求めていたのかもしれません。
そんな会話からは、ヴィンセントの殺しをすることに対する
「言い訳」のようなものを感じます。
「60億人もいるのだから、1人や2人死んだところで何の変化もない」や、
「仕事だから殺すしかない」といい、殺しを肯定しています。
この言い訳をする部分はマックスと似たものを感じ、
「実は、殺し屋以外の生き方をしたいのでは?」と思わせます。
2人とも他の生き方を望んでいるけれども、
今を変える勇気がないのかもしれません。
ひょっとしたら、作中でヴィンセントが殺しを「仕事だ」と言うのは、
本当はマックスに対してではなく、自分自身に言い聞かせているのであり、
「殺し屋」としての自分を誰かに否定してほしかったから、
車内でのマックスと長々と会話をしていたのかもしれません。
ヴィンセントはマックスに友情のようなものを感じていた?

ヴィンセントは殺し屋の一面を見せてから、
マックスに対して冷血な対応をしていました。
しかし、車内で会話を重ねたせいか、
ジャズバーで一緒にお酒を飲んだり、
母親のお見舞いに行くことを進めたりします。
そして、4人目のターゲットを始末する際には、
明らかにマックスを守っています。
おそらく、マックスを保護しようとした、
ロス市警のファニングを撃ったのも彼なりにマックスを守ろうとした結果なのでしょう。
しかし、その友情は一方的で歪んでいました。
マックスはそんな自分の行動を否定してくるので、
ヴィンセントは少なからずショックを受けたのでしょう。
マックスに対し、「ある夜、目を覚まして思う。夢はかなうことなく年を取りすぎたと。お前は本気でやっていない。」
「リムジンの手付け金くらい払ったらどうだ?」と言い放ち、
それがトリガーとなり、マックスは覚醒します。
銃を向けてきたチンピラは躊躇なく射殺したのに
検事局でアニーを見つけた直後、
マックスに銃を向けられたのに、マックスを撃たなかったのは
友情か侮りか、皆さんはどう思われますか?
まとめ
いかがだったでしょうか?
この作品はトム・クルーズが初の悪役を演じたことで話題を集めました。
私は当時、中学生であまり深くまで理解していませんでしたが、
大人になってから見返すと「こんなにすごい作品だったのか」と
感動しました。
一度観たという方も、是非もう一度観てみてください!